今、ふたりに一人は「がん」にかかる時代と言われています。徳島県でも子宮がんや乳がん、また胃がんや肺がん、大腸がんなどが公費補助を受けて検診ができます。ここでは婦人科の「がん」を学習し、「がん」の早期発見のために、積極的に検診を受けましょう。

子宮頸癌について

子宮頸癌のできるまで

子宮頸癌は子宮の入口の部分にできる癌ですが、突然できるものではありません。下記に示すように5~10年かかってだんだんとできてくるものです。まず癌になる前に異形成という前癌状態になります。これは可逆的な病変で50%程度は自然に治ります。しかし一部は軽度から中等度・高度異形成を経て上皮内癌となります。上皮内癌は出来上がったばかりの癌で、まだおとなしく浸潤することができません。たとえば妊娠中に上皮内癌が見つかった場合には予定日まで待つことが可能です。しかし上皮内癌を数年放っておくと、浸潤癌となります。浸潤癌は一刻も早く治療する必要があります。CIN分類では軽度異形成をCIN1、中等度異形成をCIN2、高度異形成と上皮内癌をあわせてCIN3とします。

状態

正常 軽度異形成 中等度異形成 高度異形成 上皮内癌 浸潤癌
CIN1 CIN2 CIN3
(細胞診の結果)
I~II IIIa IIIb IV V
NILM LSIL HSIL 浸潤癌

異形成・頸癌の診断

上皮内癌までは肉眼ではわかりませんので、細胞診で検査を行います。これは細胞の形で診断する方法です。その判定は、以前は上に示すようにI~Vまで5段階の判定で行っていましたが、最近はLSIL:軽度異形成を疑う、HSIL:中等度異形成から上皮内癌を疑う、にかわりました。また具体的な診断がこれらに続いて記載されています。(例 HSIL、CIN2:これは、分類はHSILで中等度異形成(CIN2)を疑うという意味です。)診断がつかない場合は以下の様に分類されます。ASCUS;正常か軽度異形成かわからない。ASC-H:正常かもしれないがHSILの可能性あり。AGC;腺癌系の異常の可能性ありです。

  • NILM
  • LSIL
    LSIL

しかし、細胞診の結果はあくまで目安であってそれで診断が決定される訳ではありません。LSILの中には正常な方も沢山おられますし、上皮内癌の方もおられます。従って、精密検査を行い診断をつけることが必要です。精密検査はまずコルポスコピ-を行います。これは子宮口を拡大してみるものです。

  • コルポスコピー
  • 生検

コルポスコピーでみると、病巣は白く見えます。そこでこの部分を米粒程の大きさに切除します。これを生検といいます。生検を顕微鏡でみることを病理診断といいますが、これが決定的な最終診断となります。

異形成・上皮内癌の治療方針

  1. 軽度異形成:多くは自然に治癒するので様子をみます。長期間(1.5年以上)治らない場合は治療することもあります。
  2. 中等度異形成:50%は自然に軽快するので様子をみてもよいし、治療することもあります。
  3. 高度異形成・上皮内癌;治療が必要です。もし妊娠中であれば予定日まで治療を待つことが可能です。
  4. 浸潤癌;可及的速やかに治療する必要があります。
    浸潤がはっきりしない場合は円錐切除で診断を確定する必要があります。円錐切除については後で述べます。

異形成・上皮内癌の治療法の選択

軽度・中等度
異形成
高度
異形成
上皮内癌
(0期)
微少浸潤癌
(Ia期)
浸潤癌
(Ib期)
経過観察
レーザー蒸散
LEEP切除+レーザー蒸散
円錐切除
単純子宮全摘
広汎子宮全摘リンパ節郭清

各治療法の治療可能な範囲を示しました。治療法は複数あるのでご自身の価値観にあった治療法を選択される必要があります。

1) レーザー蒸散

レーザー蒸散

病巣をレーザーで蒸発させる方法です。
病巣を蒸発させるので診断の確認ができず、浸潤癌を見落とす可能性があります。
軽度・中等度異形成の軽い病巣が対象になります。

2) LEEP切除+レーザー蒸散

円形の電気メスで病巣を切除して、レーザー蒸散を追加する方法です。
病巣を切除するので診断の確認が可能で安全です。簡単で子宮の変形も少なく将来の妊娠に対する影響も最小でよい方法ですが、病巣のすべてが見える範囲にあることが必要です。

  • LEEP切除+レーザー蒸散
  • LEEP切除+レーザー蒸散

3) 円錐切除

病巣を円錐形に切除する方法です。切除したものを病理検査できるので診断が確実にできます。病巣が見えないところにある場合は円錐切除が必要です。子宮の頸部の一部が無くなるので将来の妊娠・出産のリスクが少し増えます。

4) 光線力学的治療(PDT)

光感受性物質を注射し、その48時間後に特殊なレ-ザ-を照射する方法です。麻酔は必要なく、子宮が無傷で残せますが21日間光に当たることができません。
機械が製造中止になりほとんど行われていません。

4) 単純子宮全摘術

子宮を摘出する方法で、腹腔鏡でとる方法、お腹をあける方法と膣からとる方法があります。侵襲は大きくなりますが、子宮がんについては今後発生する可能性がなくなります。円錐切除をすると頚管が閉鎖して検査ができなくなる高齢の方や、再発を繰り返す経過の長い方には勧めています。

もしあなたにお子さんがいない場合は

もしあなたがこれからお子さんを産む予定がある場合は、子宮をきれいに残す必要があります。この場合円錐切除では子宮の変形が甚だしく、妊娠しにくくなったり、妊娠した場合に流産・早産し易く、子宮口を縫縮するような手術が必要になったりしますので、お勧めできません。LEEP切除+レーザー蒸散を勧めます。

子宮頸癌とヒトパピロ-マウイルス(HPV)

HPVは皮膚や粘膜に感染していぼを起こすウイルスですが子宮頸癌の95%以上から検出されます。HPVに感染しているグループからは高率に頸癌が発症し、試験管の中で細胞を癌化させることなどから現在は頸癌の原因であると考えられています。
HPVは主に性行為を介して感染し、健常人の約8%に検出されますが、まれに小児の咽頭や処女からも検出されることがあります(垂直感染が疑われています)。また人口の9割は一生のどこかで感染すると言われています。これらのHPV感染のほとんどは自然に治癒しますが、一部の人ではHPVが持続感染し、持続感染した人の一部(7%)に病気が発症すると考えられています。
しかし、HPV感染があっても検診を受けていれば大丈夫です。
HPVは感冒の様に人類に広く蔓延していますし、処女と童貞の組み合わせでない限りHPV感染は起こりうるので、パートナーの過去を責めることは意味がありません(感冒にかかるなと言っても無理)。

子宮頸癌の予防

HPVには100種類以上の型がありますが、この中の一部の型が頸癌の原因となっています。この内HPV16型、18型の感染を予防するワクチンが既に実用化されており、本邦でも平成21年12月から使用可能です。これで頸癌の60%程度を予防できます。このワクチンは既に感染したHPVには効果が無いので、性交渉を始める前の12歳前後に接種するのが理想的ですが、今後HPVに感染する可能性のある方には接種を受けることをお勧めします。
3回接種(2回目は1回目から1ヶ月後、3回目は6ヶ月後)が必要ですが、20年以上予防効果が持続すると考えられています。
このワクチンは先進国では広く行われおり、オーストラリア、ヨーロッパや米国ではすでに異形成の発生が半減しています。しかし本邦では副作用の問題で全く接種されていません。将来世界中で頸癌が激減している中で日本だけは頸癌が多発していることになると思います。病気の罹患率がきちんと管理されているオランダではHPVワクチンの副作用と言われている少女たちは以前から存在しており、ワクチンの接種で発生率が増加しないことが知られています。WHOも日本に対してワクチンの接種を再開するように度々アナウンスを出していますが、一向に動く気配がありません。ワクチンの接種を再開するとマスコミや患者団体に叩かれるので官僚も政治家も火中の栗を拾おうとしません。本邦でもデータの収集が始まり、HPVワクチンの副作用と言われている少女たちが以前から存在していることはわかりましたが、ワクチンの接種で増加しないことはまだ証明できていません。これから調べるので結果がでるのに長期間を要すると思われます。その間にも多くの女性が頸癌で命を失ったり悲惨な目にあっています。

子宮体癌とは

子宮には子宮頸癌と子宮体癌という2種類の癌があり、この2者は全く違う癌と考えて下さい。子宮体癌は子宮の内腔にできるがんです。最初は内側の表面にあるだけですがやがて子宮の外にむかって子宮の壁を浸潤していきます。
子宮体癌は以前は子宮癌全体の1割くらいでしたが、最近は生活の欧米化に伴って増加しており5割を占めるようになっています。将来的には子宮頸癌を追い抜くと予想されています。

子宮体癌の症状

体癌の95%は不整性器出血を伴いますので、体癌は不整出血があってから病院に行って間に合います。不整性器出血がなく、内膜が薄い方は細胞診を省略することができます。逆に閉経後の不整性器出血の30%に体癌が発見されますので閉経後に不整性器出血がある場合は必ず病院を受診して下さい。

子宮体がんの治療

子宮体がんは手術が最も確実な治療法ですので、手術を中心に放射線・抗がん剤・黄体ホルモンを組み合わせて治療が行われます。

1) 手術

子宮体がんの手術は子宮・卵巣・リンパ節(骨盤・場合によっては傍大動脈リンパ)・大網(お腹の中の脂肪のエプロンのようなもの・取っても影響ありません)を摘出する必要があります。卵巣についても転移することが多いので摘出せざるを得ません。腫瘍が子宮の上部にとどまっている場合は単純子宮全摘術が行われあまり後遺症が残ることはありませんが、腫瘍が子宮の下部に広くおよんでいると広汎子宮全摘術が必要になり、手術後に排尿障害がおこります。これは訓練が必要で、だいたい1ヶ月で日常生活に支障はなくなりますが、まれに自己導尿が必要なこともあります。また便秘傾向が現れることがあります。リンパ節を摘出した場合は脚に浮腫が生じたり骨盤の中にリンパ液が溜まる(リンパ嚢胞(のうほう))ができることがあります。月経がある方で卵巣を摘出した場合は更年期となりますので、発汗、のぼせ等の症状が現れることがあります。これは女性ホルモン(エストロゲン)を服用すれば良くなりますが、女性ホルモンは体がんを元気にしますので、再発の心配がなくなってから服用するようにしています。

2) 放射線照射

手術後に再発の危険がある場合に行われます。また再発した場合に再発部位に対して行われます。手術後の追加治療として放射線と抗がん剤のどちらが優れているかについてはまだ結論がでていませんが、多くの医師は抗がん剤が優れていると思っています。

3) 抗がん剤

抗がん剤についての詳しい説明は別に行いますので、ここでは抗がん剤がどのように使われるかを述べます。抗がん剤は多くは手術と併用して行われます。主な使われ方は次のとおりです。

  1. 手術の後に追加治療として行う
  2. 手術の前に抗がん剤で腫瘍を小さくしてから手術を行う。この方法は体癌ではあまり行われません。
  3. 再発等で手術や放射線照射ができない場合に行う

4) 黄体ホルモン

黄体ホルモンは子宮体がんを正常に引き戻す働きがあります。若い方で初期の場合は手術をせずに黄体ホルモンだけで治る場合もあります。また腫瘍のある方に黄体ホルモンを投与すると35%の方で腫瘍が縮小します。このような事実から、黄体ホルモンの体がんに対する効果が期待され、手術の後で再発の危険がある場合に服用することが行われていました。しかし黄体ホルモンの服用が再発を減少させるという証拠はまだありません。黄体ホルモンの副作用としては血栓症があります。これは血管の中で血液が固まってしまう病気で、大事な血管が詰まると重大な事態になります。そこで血液の固まり易さを検査しながら投与します。また黄体ホルモンには食欲を増進させる作用があります。

抗がん剤(化学療法)とは

化学療法とはがん細胞を殺すくすり(抗がん剤)を用いる治療法です。その目的は様々で、体に残っているがん細胞を殺すため、がんの広がりを防ぐため、がんの増殖を遅らせるため、がんによるさまざまな症状の緩和のために用います。方法は患者さんの状態や病気の進み具合により異なります。
化学療法の良い点は全身的に効くということです。手術や放射線は局所的にしか効果がありませんが、化学療法は血液が廻っているところはすべて効果があります。

化学療法の方法

ふつうは2種類あるいは3種類の抗がん剤を組み合わせて使うことが一般的です。投与量は、安全性が確認されている範囲内で患者さんの体の状態に合わせて決まりますが、患者さんによっては副作用が強く出ることがあるので慎重に投与する必要があります。一般的には点滴で治療を行います。3~4週間ごとに3~6回の治療を繰り返す場合が多いですが、もっと長期間におよぶ場合もあります。抗がん剤の中にはアルコールの一種で溶かしているものがあります。アルコール(お酒など)に対して非常に酔い易い場合や、アレルギーがある場合は治療前に主治医の先生とよく相談して下さい。

基本的な治療の流れ

基本的な治療の流れ

卵巣がんとは

卵巣がんは卵巣にできる癌で卵管や腹膜にできた癌も同様に治療されます。最近の生活スタイルの変化によって増えてきています。症状がほとんどないため半数以上の患者さんが進行がんの状態で発見されます。また、卵巣には非常に多彩な種類の腫瘍が発生します。大きく分けて上皮性腫瘍、性索間質腫瘍、胚細胞腫瘍の3種類に分かれますが、93%が上皮性腫瘍です。これからの説明は主に上皮性卵巣がんに対する治療とご理解下さい。性索間質腫瘍、胚細胞腫瘍は別に記載します。
また卵巣には境界悪性腫瘍という悪性と良性の中間的な腫瘍も発生します。境界悪性腫瘍は良性腫瘍に近いのですが詳しいことは主治医とご相談下さい。

卵巣がんの治療の流れ

卵巣がんの治療は手術療法と抗がん剤の治療を組み合わせて行います。進行期により治療の内容が異なります。

臨床進行期

1期 卵巣にとどまっている状態
2期 がんが卵巣と子宮など骨盤内にとどまっている状態
3期 がんが腹腔内へ広がっている状態
4期 肺、肝臓など腹腔外へ広がっている状態

手術療法

子宮、両側卵巣・卵管、大網、骨盤内リンパ節、傍大動脈リンパ節、粘液性腺癌の場合は虫垂を摘出します。腹腔内の検索、細胞診も併せて行います。未婚の方の場合は片方の卵巣・卵管、大網、場合によっては骨盤内リンパ節、傍大動脈リンパ節を摘出し、子宮ともう一方の卵巣を温存できるかどうか調べます。開腹時に卵巣にとどまっているようにみえても約15~30%の症例でリンパ節への転移がみつかるとされています。進行期を正しく決定し、適切な治療法を選択するためには上記の手術が必要となります。開腹時に癌が腹腔に散らばっている場合は見える腫瘍をできるだけ切除します(腫瘍減量術)。また摘出することが不可能と判断した場合は、診断を確定させ、より適切な治療法を選択するために、がんの一部のみを摘出します。(試験開腹)。このような場合、のちの抗がん剤治療により手術が可能となった場合は再度手術を行います。病巣が消えた場合に手術すべきかどうかは結論が出ていません。
再発が多数ある場合は手術の意味は無いと思います。化学療法が奏功した場合は再発巣をできるだけ切除する意味はあるかもしれません。長期間の後に出現した単発の再発の場合も手術する意味はあるかもしれません。

化学療法

抗がん剤を用いた治療で、卵巣がんの治療の骨格をなすものです。進行期Ia期(卵巣に限局した)で高分化(がん組織が正常組織に比較的似ているもの)以外は基本的に手術後の抗がん剤治療が必要になります。
現在、卵巣がんに対する抗がん剤は、パクリタキセル(タキソール)とカルボプラチン(パラプラチン)の組み合わせを、血管新生阻害薬であるアバスチンと併用して使うことが標準とされています。ドセタキセル(タキソテール)やゲムシタビン(ジェムザール)とカルボプラチンの組み合わせが選択されることもあります。この両者は、副作用の点ではパクリタキセル + カルボプラチンは神経毒性(しびれ)が強く、一方ドセタキセル + カルボプラチンは白血球減少が強くでることがわかっており、患者さんによって使い分けすることが可能です。

1) 術後化学療法

手術を行い、進行期が確定したあとに、がんの根治を目指して行われる治 療です。進行期により施行回数が異なりますが、6回繰り返し、その後アバスチンの維持療法を10~14回追加するのが標準です。初期がんの場合3回で終了することもあります。また、6回で寛解しない場合はそれ以上繰り返すことがあります。

2) 術前化学療法

初回に大量の腹水あるいは胸水等がみられる場合や、がんが大きな腫瘤を形成し手術で取りきれない場合に、がんの縮小や全身状態の改善を目的として行われる化学療法です。上記の抗がん剤を3回程度行い治療が有効であった場合引き続き手術が行われます。抗がん剤治療を行った後に手術で取りきることができれば、治療効果に差がないとされています。

3) 再発時の化学療法

不幸ながら再発された場合の治療は、やはり抗がん剤治療が基本となります。
この場合、前の治療がよく効いてなおかつ6ヶ月以上経過している場合は、前回と同じ抗がん剤を使った治療がアバスチンと併用して行われます。神経毒性の副作用が強い場合はゲムシタビン+プラチナ製剤、ドキシル+プラチナ製剤をアバスチンと併用します。効果があった場合はアバスチンかオラパニブを維持療法として化学療法後に行います。
前の治療で効果が無い場合や、6ヶ月以内に再発した場合は、初回の薬に抵抗性があると判断し別の抗がん剤を使った治療になります。再発時に使われる抗がん剤を表1に示します。アバスチンを併用する場合もあります。

表1 再発卵巣がん(プラチナ耐性がん)に対する抗がん剤
  • パクリタキセル(タキソール)毎週投与
  • ドセタキセル(タキソテール)毎週投与
  • イリノテカン
  • ノギテカン
  • ドキシル
  • ゲムシタビン
  • エトポシド

治療の方法

パクリタキセル・カルボプラチンとアバスチンの併用療法について説明します。投与量は、安全性が確認されている範囲内で患者さんの体の状態に合わせて決まりますが、患者さんによっては副作用が強く出ることがあるので慎重に投与する必要があります。点滴で治療を行います。3週毎に治療を繰り返すことが基本ですが、副作用が強く出過ぎた場合や、発熱などで3週目に抗がん剤治療適当でない状態と判断した場合は延期することがあります。パクリタキセルは溶媒としてアルコールの一種(エチルアルコール)を使用しています。アルコール(お酒など)に対して異常に酔い易い場合や、アレルギーがある場合は治療前に主治医の先生とよく相談して下さい。

基本的な治療の流れ

基本的な治療の流れ

外来での治療

副作用が少ないであろうと予想される場合や体に対する負担が比較的軽いと考えられる場合は外来で治療を行うことがあります。この場合、血液検査を行いながら治療ができるかどうか判断します。治療中はあまり人混みのなかに出かけることのないように、また無理をすることなく規則正しい生活を心がけて下さい。自宅では発熱やかぜ症状などに注意し、普段と違った症状がある場合は早めに診察を受けることが必要です。

抗がん剤点滴中の注意

抗がん剤は筋肉注射が不可能なものは点滴注射あるいは静脈注射で行いますが、血管から抗がん剤がもれた場合は皮膚炎が起こるため処置が必要です。はれてくる、痛みを感じるなどの場合は遠慮なく知らせて下さい。抗がん剤が体に合わない場合、発疹、気分不良、発汗、一過性低血圧、発熱などの症状がでることがあります。このような症状がある場合は早めにスタッフに知らせて下さい。

徳島市民病院産婦人科 古本 博孝

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